Monochrome and Colorful days

無彩色で極彩色な日常あれこれ

真剣に酔狂なことがしたい - 深夜特急




ずっと手を出さないと決めていた本があって.
だがしかし,この間の夏期休暇の際にうっかり手に取ってしまった.
それが,沢木耕太郎の「深夜特急」.


高専の時からタイトルは聞いたことがあって.
内容もおぼろげながらだいたい知っていて.
だからこそ,絶対に読むものか!と思っていた.
読んでしまったら,間違いなく自分も旅に出てしまう,と.


新幹線で実家から三重に戻る途中で読んで.
危うくそのまま東京→成田→有り金で行ける海外へ→・・・
と飛んで行ってしまうところだった!
パスポート実家に置いてることに気付いてよかったよ.
持ってたらきっと,今ここにいないんだろうなぁ.
ぁ,けど実家に取りに戻る気力はなかったから,その程度の情熱やったんか?


そんな感じで旅に出たいという欲求だけが募る一方の今日この頃.
仕事でばたばたしつつ,ようやく5巻を読み終わった!(全6巻)


内容は,インドのデリーからイギリスのロンドンまで乗り合いバスで行けるかをやってみる!っていう動機のもと,
著者である沢木耕太郎自身が経験した旅の軌跡のようなものなのだけれども.
インドに辿り着くまでで文庫本2冊を消費しているっていうなかなかの寄り道っぷりで.
色々な国を巡るんだけれども,素敵すぎるほどの無計画.
そんな旅についての本.
道中に出会った人や,行った国々について,うまく言えないんだけど,「生きた言葉」「生きた感想」が書かれていて.
自身が経験した話だから,リアリティがあって,そして「温度」を感じる.
読んでいると,自分もそこの空気を吸いたくなる.
その国の人に会いたくなる.
けして綺麗だったり楽しいばかりだったりじゃないはずなのに.
自分も「旅」がしたくなる.
バックパッカーにとってのバイブルだったり,結構有名な本らしい.


自分が印象的だったのは,はっきりとは覚えていないんだけれども.
どっかで,「自分から何かをしないと何も起こらない国と,ただそこに行くだけで何かが起こる国がある」ってハナシがあって.
自分は,そんな「何もしなくても何かが起こる」ということを期待しているから,旅が好きなのかもなぁと思った.
えぇ,旅に出たくて仕方ありません.
自分の旅好きについての考察は色々あるけれど,長くなるから割愛で.
さしよりなにより面白い本です.
まだ途中だけど,早く6巻も読みたいなぁ.


link : http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/327513/ (新潮社のページ:深夜特急の本で辿ったルートが書かれています)